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宅建主任者資格を取得していたので、試験勉強の中で不動産業にかかわる法律や規則、税制等の知識はかじっていたわけですが、実際にどう収益を上げていくかということは勉強の中には入っていませんでした。 不動産業については、次のような知識や経験が必要だという話をよく聞きます。
・民法や税法、都市計画法にたけていなくてはいけない。 ・土地勘がなくてはいけない。
・地域密着型の業種であり人脈が必要だ。 ・卓越した手腕を持った営業マンが必要だ。
確かに、そういうことも必要なのかもしれませんが、以上のことが満たされれば本当に不動産業者としての収益が上がるかというと、決してそうではないようです。 これを知りたくて、東京、大阪、広島、福岡をカメラを手にして歩き回り、不動産業者を訪問していきました。
比較的少人数でやっている、小さくても活気があり小ぎれいな業者を見つけては入っていき、不動産業を開く予定であることを伝えて片っ端から同じ質問をしていきました。 「今度売買仲介を主とした不動産業を開業したいと思っています。
不動産業の経験はほとんどなく、住んだことのない土地で開業しますが、どんな営業戦略を講じたらよいでしょうか」ところが、皆同じ顔をしてしまいます。 「住んだことのないところで開業するのですか?知った人一人いないところで開くとは大変ですよ。

1、2年どこか業者のところに勤めてから開業したらどうですか」という返事だけが返ってきます。 そして困ったような顔をしながら「売り主から直接物件を預かることかな、営業マンを数多く置くことかな、大きな事務所を構えることかな」などという答えが返ってきます。
私自身、経営士会で営業戦略論の論文を発表し、経営戦略には詳しいつもりでいましたが、そういう観点から不動産業を見ると、どうも不動産売買仲介業には営業戦略が根付いていないような気がしました。 当時はバブル期になる前のことでしたが、不動産業は少人数でも大きな会社でも、店を開けていればそれなりに売買仲介が決まるような傾向があるのではないかと考えました。
一方、売地や売家といった不動産の物件の情報がどのように流れていくのか調べてみると、売り主から預かったものを業者令体に公開する制度になっており、原則として全業者が同じ物件を取り扱うことができるようになっていることが分かりました。 ただ、物件を持っていても、この情報を見込客などに発信する機能が全くといってよいほどなく、この辺に、不動産業者回りをしても見出せなかった営業戦略の端緒がありそうでした。

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